耳がつまる感じが取れないのは耳管開放症?それとも耳管狭窄症?原因と症状と治療法

耳の耳管開放症もしくは耳管狭窄症の症状があると、常に耳が詰まるような症状が抜けず強いストレスを感じていることがほとんどです。
耳が詰まっているのに、ツバを飲んだりあくびをしても解消されない場合はこれらの症状を疑う必要があります。
今回は両方の症状の特徴や、原因、治療法についてご紹介します。
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この症状でお悩みの方のお役に立てれば幸いです。
目次
耳の構造を知ろう
耳管開放症、耳管狭窄症というと、耳管というところが開きっぱなしになっていたり、狭く閉じっぱなしになっているというイメージはできるかもしれません。
ですが、そもそも「耳管」ってどこ?と、ほとんどの方は思うはずです。
耳の解剖図を見てください。思っている以上に耳は複雑な形をしています。
耳管は中央から右下に下がっている部分です。
耳管は鼻と繋がっていて、鼻から空気を送り込み、鼓膜の内側と外側の圧力を調整する役割があります。
通常では耳管は閉じています。あくびやツバを飲み込んだときに一瞬だけ耳管が開き、すぐに閉じます。
飛行機に乗ったりエレベーターで高いところに上がると、耳が詰まった感じになることがあります。そのときに、あくびやツバを飲み込むことで耳管が開くことで気圧の調整を行っているのです。
耳管開放症と耳管狭窄症
まずは動画を見てみましょう。耳管開放症についての解説がされています。
耳管が開いたままになって閉じないのが耳管開放症です。
耳管が閉じて開かなくなってしまっているのが耳管狭窄症です。
耳管開放症の症状と原因、治療法
耳管開放症は、耳管が閉じることができなくなり開いたままになっている状態です。
耳管開放症の症状
- 自分の声が大きく聞こえる
- 自分の呼吸をする音が聞こえる、耳に響く
- 耳が詰まった感じがする
などです。
普段聞こえないような呼吸の音が毎回聞こえるようになってしまったとしたら、考えるだけでも強いストレスになりそうですよね。
耳管開放症の原因
- 急激な体重の減少
- 全般的な体調不良
- 睡眠不足
などが関わります。
体重が急激に落ちることによって、耳の周辺の脂肪が少なくなることによって耳管がゆるんで開きやすくなってしまいます。
この場合は、体重を増やすことを考える必要もありますが、何故体重が急激に減ったのかということに目を向ける必要があります。
体重の減少によって起こることはあくまで結果であって、原因となるのは何故体重が落ちたのか?ということです。
ストレスなどで食事がうまく取れなかったということであれば、そのストレスに対処することからhじめましょう。
そうしなければ、食欲が戻らないのに体重を増やしていくことは難しいです。
妊娠中にも発症しやすいという特徴があります。妊娠中のつわりやホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れることで起きます。
もし妊娠中に耳が聞こえにくくなったり、耳の違和感が出た場合は耳管開放症かもしれません。
症状は出産すると良くなることがあります。出産しても良くならない場合は、速やかに医師に相談するようにしましょう。
耳管開放症の治療法
耳管開放症の治療法は、
- 体重のコントロール
- 耳管への生理食塩水の点鼻
- 耳管内に薬を注入する
- 鼓膜にチューブを入れる
など、症状によって様々です。
ご自身の症状にあった適切な治療を受けるには、耳鼻咽喉科に行き相談しましょう。
下を向くと症状が楽になることがありますが、これは一時的なものです。
下を向くことで耳管が閉じやすくなるからです。そのまま話す癖がついてしまうと相手に対する印象が悪くなることも考えられるので、癖になってしまう前に治療を受けるようにしましょう。
耳管狭窄症の症状と原因、治療法
耳管が閉じてしまい開かなくなっているのが、耳管狭窄症です。
通常は、あくびやツバを飲み込んだときに耳管が開くことによって気圧を保とうとしますが、それがうまく開きにくくなっていたり、全く開くことができずに気圧の調整ができなくなっています。
耳管狭窄症の症状
- 難聴
- 耳鳴り
- 耳が詰まった感じがする
- めまい
- 自分の声が大きく聞こえる
などの症状が出ます。
この症状の中には耳管開放症と同じものが含まれています。メカニズムは反対なのに症状が同じだと、耳管開放症なのか耳管狭窄症なのかを見極めるのが難しいです。
安易に自分では判断せずに、不安な場合は必ず医師に相談するようにしましょう。
耳管狭窄症の原因
鼻炎や風邪、疲労や過労などで、耳管の内側の粘膜が腫れて狭くなってしまうことがあります。その他にも副鼻腔炎、後鼻漏、上咽頭炎、アデノイドなどの影響があります。
ストレスなどで免疫が弱くなっていると自律神経の乱れから、風邪をひきやすくなったり、疲労の原因にもなります。
先天性の口蓋裂がある子供は、耳管を開く筋肉が弱く耳管狭窄症になることがあります。
さらに、登山や飛行機などで急な上昇や下降をすると気圧の変化に耳管がついていけないことでも起こります。
この耳管のつまりが長く続くと、外の圧力よりも中の圧力が低くなります。
そうすることで、鼓膜が奥に引っ張られてしまい、鼓膜の振動が妨げられて音の振動をうまく伝えられなくなります。
その結果、低音が聞こえなくなる伝音難聴が起こります。
耳管狭窄症の治療法
耳管狭窄症の治療法は、
- アレルギー性鼻炎の薬
- 抗生物質
- 通気療法
などがあります。
服薬
鼻や耳管の粘膜の腫れをとり炎症を抑えます。
悪化すると滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)になることもあるので注意が必要です。
滲出性中耳炎は、鼓膜の奥に粘膜から染み出した滲出液が溜まってしまいます。これが原因で難聴になってしまうことがあります。
腫れをとるためにも安静にして休む必要があります。
風邪が原因でなる場合は、風邪が治ることによって一緒に治ることがあります。
通気療法
通気療法とは、症状が重い時に行います。
耳管カテーテルという細い管を鼻から入れて、耳管に空気を通して耳管を開こうとする療法です。
一回で済む場合もあれば、何度も行う必要があることもあります。
症状が出ているときには、飛行機に乗らないようにする、新幹線や車でトンネルを通過しないようにする、エレベーターで高層階に行かないようにするなどの配慮も必要です。
まとめ
耳管開放症、耳管狭窄症、どちらの場合でも耳に起きる症状は自覚しやすく、ストレスにもなりやすいです。
どちらも早期に対処することで治療効果を期待できます。何か不安に感じることがあれば我慢せずに一度耳鼻咽喉科に行って診察を受けることをお勧めします。
どちらにも共通しているのは、ストレスが関係していることです。
心因性のストレスによって、引き起こされることが考えられるので、自覚がある方は下記の記事を読むことをオススメします。
えっ?そんなことが耳鳴りの原因に?ストレスと耳鳴りの関係と対策法
ストレスを受けることで、失われてしまう栄養素があります。
その栄養素を補うことで、解決に向かう場合もあります。
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一人でも多くの方のお役に立てることを願っております。