メニエール病の原因と治療方法!めまいの対策として平行訓練もご紹介します。

めまい、というとメニエール病と言われるぐらい一般的になっていますが、実際にメニエール病とはどういった症状があり、そしてどういった原因が考えられるものなのでしょうか?
さらに治療法までお伝えしていきます。
目次
メニエール病とは?
メニエール病の特徴は、立っていられないほどのぐるぐると回転性のめまいに襲われ、難聴・耳鳴りをともない、この発作を繰り返します。
場合によっては、嘔吐してしまうこともあります。
めまいと同時、もしくはめまいがする前に耳が聞こえにくくなったり、耳鳴りがしはじめます。
突発性難聴とも症状が似ていますが、突発性難聴の場合は一度限りなのに対して、メニエール病の場合は症状を何度も繰り返すのが特徴です。
参考記事:急に片方の耳が聞こえなくなったらすぐ病院へ。突発性難聴の原因と症状と治療法
以下の3つの条件を満たすのがメニエール病です
- めまいの発作を繰り返す
- 耳鳴り・難聴がめまいに伴って繰り返し起こる
- 検査や診察で1・2の症状が起こる他の病気と違うと診断される
なので、急なめまいがしたからといって、自分でメニエール病と決め付けるのではなく病院に行って診察を受けることをオススメします。
メニエール病の原因は?
メニエール病の原因は内耳の水ぶくれ(内リンパ腫)を起こすことで、耳の神経に障害を起こすことで引き起こされると考えられています。
内耳の中を流れているリンパ液の量は一定量に保たれているのですが、リンパ液が過剰に作られるまたは、うまく吸収されないことで水ぶくれ状態になっています。
なぜこうなってしまうのかは、原因が分かっていません。
これは、耳の奥の内耳にある蝸牛(かぎゅう)の解剖図です。
3つの図の一番下の図の真ん中のオレンジ色の部分が蝸牛管(Cochlear duct)で、ここにリンパ液が溜まることで、蝸牛管の上部にある前庭膜(Vestibular membrane)を破ってしまいます。
そうすることで、それぞれの中にあるリンパ液が混ざり合ってしまいます。
そうすると圧力の変化が起こることによって、耳鳴りや難聴を起こります。
さらに内耳には音を聴くための神経(蝸牛神経)と平衡感覚を司る神経(前庭神経)があります。
なので、めまいも引き起こします。
前庭神経は、自律神経との関わりもあるため吐き気をもよおしたり、実際に嘔吐してしまうということがあります。
前庭膜(ライスネル膜とも言う)が破れることで、高くなっていた圧力が下がり、前庭膜が修復されていきます。または、薬による治療で水ぶくれ状態が解消されれば自然と圧力が下がります。
これが繰り返し起こるので、発作自体も繰り返されます。
急にめまいが起きた時の対処法は?
突然、めまいに襲われた時の対処法です。
まずは安静にする
近くに壁やもたれかかれるところがあれば、それを利用して落ち着くまで安静にしましょう。
座れる場合は座り、衣服をゆるめるなどしておさまるまで待ちましょう。
横になって休める場合は、なるべく頭を動かさないようにして休みましょう。
めまい止めを持っている場合は速やかに飲むようにしましょう。
落ち着いたら耳鼻咽喉科へ
めまいの症状が落ち着いたら、耳鼻咽喉科へ行きましょう。
耳鳴りや難聴などの症状を伴っていれば、吐き気があるからといって内科に行くのではなく耳鼻咽喉科に行きましょう。
もし先に内科に行ったとしても検査をして、原因が分からないと結局は耳鼻咽喉科にまわされることになりますので、最初から耳鼻咽喉科に行くことをオススメします。
メニエール病の治療法
治療の中心となるのは薬物療法
メニエール病の治療法としては薬が使われます。
めまい止めや血流を良くするもの、利尿薬、抗不安薬など。
難聴の症状がひどい場合は、一時的にステロイド剤を使うこともあります。
吐き気が強い場合は、吐き気止めなども。
ただし、薬を飲むだけで完全に治療ができる訳ではなく、薬が飲めない場合は病院での点滴が行われることもあります。
利尿薬を使い服用前と服用3時間後に聴力を測定して、聴力がよくなっていれば、内リンパ水腫があると確認できます。
さらに、めまいを経験すると、不安が強くなってしまうことがあることから抗不安薬が使われる場合もあります。
働き過ぎやストレスいっぱいの生活から抜け出そう
働き過ぎによる過労や睡眠不足、ストレスフルな生活を続けているようでしたら、休むことも回復のためにとても役に立ちます。
この症状をきっかけに、一度自分自身の生活を振り返って休むことも必要になります。
ストレスがかかると体は交感神経が優位の状態になります。
この交感神経が優位な状態が長く続くことで様々な病気や症状を引き起こします。
ストレスを減らすことで、副交感神経優位な状態に切り換えやすくなるので、なるべく気分転換や体を休めることを優先しましょう。
耳に関係するストレスの種類があるので、日々ストレスレベルが高いと感じる方はこちらの記事も御覧ください。
参考記事:えっ?そんなことが耳鳴りの原因に?ストレスと耳鳴りの関係と対策法
めまいの症状を和らげるために
めまいの症状は平行訓練を行うことで、症状を和らげることができます。
バレリーナやフィギュアスケーとの選手がグルグル回転していても目が回らないのは、日々の練習の賜物です。
なので、めまいにはある程度慣れることができるので、医師に相談の上許可が出たら徐々に慣らしていくことで、めまいが起こりにくくなることが期待できます。
めまいの症状がひどくなってしまうと、いつめまいが襲ってくるかわからず外に出かけるのも不安になったり、お風呂に入るのも怖くなってしまったりということがあります。
こういった日常生活での不安を少しでも減らせるように、是非平衡訓練を行っていきましょう。
- 目を動かす
- 頭を動かす
- 体を動かす
など、から始めてみましょう。
必ず周囲の安全を確認して、立ってやる場合は壁際などでふらついても大丈夫な状況で行いましょう。さらに、初めのうちは一人でやるのではなく家族などに付き添ってやってもらうのが望ましいでしょう。
目を動かす
- 顔を動かさずに目だけを動かして、左右に動かしていきます。慣れてきたら動かす範囲を大きくしていきます。
- 動いているものを目で追ってみましょう。
頭を動かす
- 頭を前後にゆっくり倒してみる
- 頭を左右に振り向くように動かす
- 頭を左右に傾ける
- 首を回す
体を動かす
- 立って体を前屈・後屈する
- 左右に傾ける(側屈)
- 左右に体をひねる
- 椅子に座って、立ち上がる
- 座った状態から寝る、寝た状態から座る
- 左右に寝返りをうつ
いずれも、少しずつやって体に慣れさせていきましょう。
症状が出てからすぐやるのではなく、めまいがおさまってから、必ず医師に相談してから行うようにしましょう。
焦らずに訓練するようにしましょう。
まとめ
メニエール病は、耳鳴りや難聴を伴う回転性のめまいが起きる症状です。
蝸牛管にリンパ液が溜まってしまうことで、前庭膜を破ることで、リンパ液が交わってしまうことで、耳の中の圧力が変わり耳鳴りや難聴が起こります。
それと、平衡感覚を司る神経が通っていることから、めまいが生じます。
急に症状が起きても、落ち着いて安静にしましょう。めまいがおさまったら、なるべくすぐ病院に行き検査を受けるようにしましょう。
メニエール病と診断されたら、薬を使った治療がメインとなります。
ある程度症状が落ち着いてからは、医師との相談の上平衡機能に関する訓練を開始することをオススメします。
めまいの症状自体に慣らしていきましょう。
不安が症状を強めてしまうこともあるので、なるべく落ち着いてリラックスできる環境を整えましょう。
ストレス対策をすることで、症状の緩和も期待できます。
耳に関する症状がある時は、血流の改善やリンパの循環を良くする必要があります。
血流が悪い状態だと栄養を細胞に届けることがうまくできないため栄養が吸収されにくいです。
なので、栄養が吸収しやすくストレスで消費された栄養を補える蜂の子がオススメです。
難聴や耳鳴りなど、耳に関する症状の治療は早く始めた方が治療効果が高いとされています。
気になる方はなるべく早く治療を受けることをオススメします。