便秘が太る原因になっていた?ダイエットする前に便秘を解消した方がいい5つの理由

30〜40代の女性の約1割が便秘に悩んでいるといわれています。
便秘が続くと、お腹が張るしぽっこりしてくるので辛いですよね。
なるべくなら便秘体質から快便体質になりたいと思うでしょう。便秘を放置しておいて身体にとってのメリットはありませんからね。
そして、便秘のデメリットの一つとして、太りやすい体質になってしまいます。
便秘の状態でダイエットをするというのはとても効率が悪く、何をやっても痩せないということになりかねません。
まずはダイエットをするよりも便秘を解消することをお勧めします。
今回は、なぜ便秘だと太りやすいのか?ということとダイエットをする前に便秘を解消した方がいい理由をご説明します。
目次
便秘とは?
そもそも便秘とはどういった状態を指すのでしょうか?
実は、はっきりとした定義は存在せずに曖昧な状態です。
「日本内科学会」では、「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」としています。
「日本消化器病学会」では、「便秘とは、排便の回数が減ること」としています。
このように明確に便秘を指す定義はないのですが、3日以上でない日があるのであれば、便秘と考えて問題ないでしょう。
そう考えた時に、きっと本当は便秘なのに自分ではそう思っていない無自覚な人もいるはずなので、もっと多くの人が便秘ということが言えそうですね。
無自覚のままだと何も対策をしようとしないので、これでは便秘を解消する以前の問題です。
なので、今まで便秘だという自覚がなかった人も3日以上でないことがある場合は、便秘対策を始めることをお勧めします。
一回の排便量
一回の排便の量はだいたい150〜200gぐらいです。
3日間で考えてみると、450〜600gなので、もし3日間排便がなければ、最低でもそれだけ大腸の中に便が溜まっている状態になっています。
そして、便秘の場合だと一回の排便量は35gぐらいと言われています。
しかも水分が少なくコロコロした便で大きさもウサギの糞のように小さいのが特徴です。
それなので排便したとしても常に便が大量に残ってしまっています。
もし一種間でなかったら、1〜1,5kgぐらい大腸の中に便が残っていることも考えられます。
これだけでも便秘が解消されるだけでも、体重が少し落ちるということが分かりますね。
毎日体重計に乗って一気一憂するのもいいですが、前日に便が出たかどうかでも体重は変わるので、毎日同じ時間に体重計に乗っていても排便があったかどうかでも体重は左右されます。
なので、前日に排便がなかった場合は体重が増えていてもおかしくないので、落ち込むのではなく便秘を解消することを考えたほうがいいですね。
便秘だと太りやすくなる5つの理由
便秘だと太りやすくなる理由を5つお伝えします。
これを知ることで、ダイエットをする前に便秘を解消した方がいいのが何故なのか分かります。
- 大腸に便が長くとどまることで栄養や水分が再吸収される
- 新陳代謝の低下
- 皮下脂肪がつきやすくなる
- 食欲の増加
- 呼吸が浅くなる
理由としてこの5つがあげられます。
大腸に便が長くとどまることで栄養や水分が再吸収される
食べ物は、胃に運ばれた後に小腸を通って大腸に運ばれて、便として排泄されます。
栄養の吸収のほとんどは小腸で行われます。
大腸では主に水分を吸収して、残ったものを排泄します。
ですが、便が排泄されずに長くとどまった状態が続くと、より多くの水分を吸収してしまいます。
その結果、便が乾燥してコロコロと小さい塊となって出てきます。
そして、体に必要以上の水があるので、むくみにもつながりやすいです。
この時に水分とともに不要な栄養も一緒に吸収してしまうので、体に水を溜め込むことになり、食べていないのに必要以上に栄養を溜め込んでしまうということになります。
代謝の低下
便秘になると代謝が下がります。
特に基礎代謝の低下です。基礎代謝とは、安静時に何もしなくても内臓が働いているので、その時点で代謝が行われカロリーが消費されています。
これが、便秘だと腸自体の動きが悪く代謝が低い状態になっています。
さらに腸の中に便がとどまることによって、腸の中の悪玉菌の働きによって毒素がたまります。
その結果、毒素も大腸が吸収してしまうので、それが血管に運ばれて全身を巡ってしまいます。
そうすると、その毒素を分解するために肝臓が働かなければならず、肝臓の本来の働きができなくなり代謝が低下してしまいます。
便秘は3日以上続くことをさすと言いましたが、大腸の中に3日間食べ物が放置されている状態って想像がつきますか?
大腸はだいたい体温よりも1度高い37度ぐらいに保たれているのが健康的な状態です。
もし同じ37度の部屋に食べ物を3日間放置しておいたらどうなりますか?
もちろんほとんどの食材が腐ってしまいますよね。
これと同じことが体内でも起きているということです。
そしてその時に作られた毒素が血管に運ばれ全身を巡るというのですから、それで代謝も落ちるし、何より健康的ではないですよね。
皮下脂肪がつきやすくなる
大腸で水分と栄養が再吸収される時に、脂肪が再吸収されてしまいます。
本来は必要のないものだから小腸で吸収されず排泄しようとしていたのに、それが大腸に便としてとどまっている間に吸収されてしまいます。
その結果、皮下脂肪として蓄積されてしまい、セルライトが出てきてしまうという悲しい結果になります。
食欲の増加
便秘はストレスが原因となって起こることがあります。
仕事や家族関係など様々なストレスがかかることで自律神経が乱れてしまいます。
自律神経とは、交感神経と副交感神経のことです。
交感神経は体を緊張をさせ内臓の働きは低下しやすく、副交感神経は体をリラックスさせて内臓の働きが活発化します。
起きて活動している時は交感神経が優位になっていて、食事中や寝る時は副交感神経が優位な状態になります。
ですが、ストレスがかかると交感神経優位の状態が続き、その結果内臓がうまく働かず、消化に負担がかかり、腸にも負担がかかってしまいます。
そして長年便秘の人は、便秘であること自体がストレスになっている人がほとんどです。
さらに、ストレスからの暴飲暴食に走ってしまうことがあります。
食事をすることによって、強制的に副交感神経が優位な状態を作ろうとするからです。
暴飲暴食をしてもストレス自体が解消されるわけではないので、またすぐに交感神経が優位な状態になってしまい、食べたものの消化や吸収がうまくいかず、大腸の動きも鈍り便秘になってしまうという悪循環が起こります。
呼吸が浅くなる
便秘の人は呼吸が浅くなる傾向にあります。
それは横隔膜が動きにくくなっているからです。
呼吸をする時に一番大事な筋肉は横隔膜になります。
横隔膜は、息を吸うと下に下がり肺が膨らむのを助け、酸素を取り込みます。
吐くと上に挙がり肺が縮み二酸化炭素を外には吐き出します。

左が息を吸って横隔膜(diaphragm)が下がり、右が吐いて絵横隔膜が上に上がります。
このように、横隔膜が正常に動くことによって呼吸が成り立っています。
さらに、吸った時には下にさがり胃や肝臓や腸を下に押し下げ、さらに押し下げられた肝臓や胃によって腸にも圧がかかります。
そして、吐くことで押し下げたものを解放します。
こうやって横隔膜がしっかりと動くことで内臓のマッサージにもなります。
ところが、便秘の人はストレスによって交感神経が優位な状態になり、呼吸が浅く早くなり横隔膜が動きにくくなってしまいます。
これは便秘がある人だけに当てはまるわけではなく、日常的にストレスレベルが高いと同じことが起こります。
なので、横隔膜の動きが小さくなるため内臓がマッサージされずに内臓の動きが鈍くなってしまいます。
内臓の働きが低下すると、1日の中の消費カロリーが低下してしまうので、基礎代謝が下がりダイエットにもマイナスになります。
まとめ
便秘だと太りやすくなるということが分かっていただけでしょうか?
便秘が由来で体重が増えたり、毒素を吸収してしまい代謝が低下して、皮下脂肪がつきやすくなり、食欲が増加しやすくなり、呼吸が浅く内臓の働きが低下する。
このように便秘だとダイエットをする効率が悪いので、ダイエットを始める前に便秘を解消することをオススメします。
便秘が解消されたら、それだけで体重も落ち、体の調子が良くなるはずです。
ただ、例外もありまして、1日に一食しか食べないという方は痩せていても便秘という方もいます。
それは食事量が足りなくて便秘になっているというケースです。
ダイエットをしたいという方で便秘があるという方は、まずは便秘を解消することがダイエットへの近道となります。
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